* 「瞳の中の暗殺者」における高佐 *

先日(10月8日)テレビで何年かぶりに映画「瞳の中の暗殺者」を見ました。
新(コ)蘭の次に何となく存在感があったのが高佐だと思います。
いや、あの時期だとまだ高→佐でしょうか。
そして今回、その高佐的視点を重視して見たところ、気になることが出てきました。

「瞳の〜」の高木は一応、秘密裏な捜査を全部知ってたということですよね。

私の記憶が間違ってなかったら白鳥が友成真を、高木が小田切敏也を
監視してたと目暮さんが言ってます。
そして、怪我をした佐藤に関しては「仁野と小田切敏也の関係については
知らされてなかったようだ」とも言いました。

つまり、

<1年前>
友成・佐藤たち刑事が死んだ仁野と関わりがあるらしい男の張り込みをする
↓
途中友成警部が心臓発作でその場から撤退、佐藤もそれに続く
↓
その後、奈良沢・芝刑事が張り込みのターゲットが小田切敏也だと気付く
↓
佐藤にも知らせず二人で黙っていようと言うことになる


<現在>
小田切敏郎が仁野死亡についてもう一度調べるよう奈良沢に指示
↓
奈良沢・芝・佐藤で再捜査
(この時佐藤はまだ敏也のことについては知らないまま捜査/メグレ談)
↓
奈良沢死亡でメグレが引き継ぐ
↓
メグレは小田切敏郎から敏也のことを聞いている
↓
メグレの指示で小田切敏也、友成真を高木・白鳥で調査する
↓
佐藤撃たれる




↑を見ての通り、撃たれた後に、メグレさんは佐藤が敏也の関与については
知らなかったと言っていることから、彼女は撃たれるまで知らされてなかったということで。
じゃあどんな捜査を彼女はしていたんだろうとちょっと思ったりも
したんですが(禁句)、敏也に関しては奈良沢警部補が捜査していたのかもしれません。
徹底的に奈良沢警部補は敏也のことを周囲に漏らさないよう配慮した可能性もあります。

で、ここで一番上の論題に戻るわけですが、この考えで行くと
高木は佐藤に黙ったまま敏也の捜査をしていたことになるんです。
一番事件に近いはずの佐藤以上に白鳥・高木が仁野殺害事件の裏を知っていた。



目暮さんに捜査が引き継がれた時点で、佐藤は奈良沢から彼へと指示される
上司が変わったわけですが、そのときに敏也について
何も知らされてなかったというのが意外です。
奈良沢警部補と同じく、目暮さんも小田切部長の息子が関わってるとは
最小限の刑事にしか知らせたくなかったんでしょうか。
そんな超極秘捜査に高木がいたかと思うと何か堪らんものがありますが(萌)。
めくるめく警視庁内暗部。

この辺は結構複雑なんで私の記憶も間違いがあるかもしれません。
合ってるならこの事件の捜査における高佐はものすごく微妙な
立場にあったことになるのかも。
佐藤に黙りながら捜査をする高木の心境が知りたかったところです。

ついでに、佐藤が勤務外に何か不審な行動を取っているから、
奈良沢の再捜査の事実もわかったみたいな風に言っていたような。
佐藤も高木に暫く自分の捜査を黙ってたんですよね。

互いに互いのことを秘密にしなければならない刑事二人。




・・・とてもややこしい設定ですが、ほんとに悶える映画でした。
何本も小説が作れるくらいのネタが詰まってます。